広島県が主催している平成26年度ひろしま木造建築塾「木材コーディネート
講座」が実施されました。
その模様をレポートいたします。
ひろしま木造建築塾の概要及びその他の講座については
こちらをご覧ください。
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ひろしま木造建築塾「木材コーディネート講座」
期 間:平成26年11月11日~13日
参 加 者:広島県内で業務を行う建築士事務所に所属する一級建築士 20名
広島県内で森林林業・木材製造流通・建築に関わる実務者 15名
講義内容:
11日 講義A:公共施設木造木質化概論(原田講師)
講義B:広島県の森林林業と広島県産木材の製造流通(藤田講師)
12日 講義C:木材コーディネートの事例(能口講師)
演習A:グループワーク(「木の学校」基本計画立案)
演習B:グループワーク発表
13日 講義D:木を使った公共建築の計画に関わる建築士の役割
(片山講師)
設計監理講座:オリエンテーション・演習課題発表
講 師:
片山 和俊氏(東京藝術大学名誉教授・建築家)
能口 秀一氏(京都府立林業大学校客員教授
・有限会社ウッズ代表取締役)
原田 浩司氏(木構造振興株式会社客員研究員
・ウッドストック主宰)
藤田 和彦氏(広島県立総合技術研究所林業技術センター
林業研究部総括研究員兼副部長)
開催場所:いこいの村ひろしま
主 催:広島県
運営事務:NPO法人サウンドウッズ
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1日目
講義A:公共施設木造木質化概論
講 師:原田 浩司氏(木構造振興株式会社客員研究員・ウッドストック主宰)
公共施設木造木質化に当たってのベースとなる知識・考え方について
原田講師にご教示いただきました。
他の建材と比較した木材の優位性や木造建築物の耐震性・耐久性、耐火性、
木材の強度、含水率、公共建築物における木質建材の流通に至るまで、
建材としての木材を取り扱う者が最低限押さえておくべき知識や考え方を
学びました。
講義の後半には、森林林業・木材製造流通・建築・施工・県職員で構成
されたグループ内で、テーマに基づいた意見交換をする機会を持ちました。
講義B:広島県の森林林業と広島県産木材の製造流通
講 師:藤田 和彦氏(広島県立総合技術研究所林業技術センター
林業研究部総括研究員兼副部長)
講義Bは、中国地方・広島県の森林林業・木材製造流通事情に
ついての学習です。
県内のみならず、中国地方にスギ・ヒノキがどの程度蓄積され、
利用されているか。
それら木材の現在の流通経路、今後県内の木材を取り巻く環境
はどのように変化するのか。
について詳しく学びました。
意見交換会
1日目の講義終了後には、意見交換会が催されました。
参加者は県内各地から参加されていることもあり、異業種間の貴重な
交流の場となりました。
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2日目
講義C:木材コーディネートの事例
講 師:能口 秀一氏(京都府立林業大学校客員教授
・有限会社ウッズ代表取締役)
2日目の午前中は講義Cです。
価値を高める木材利用と森づくりについて、木材コーディネーター
能口よりお話させていただきました。
木材コーディネーターの役割をはじめ、地域材を利用した公共木造建築
事業を推進する際における留意点や供給の流れ、人材育成の必要性な
どについて紹介しました。
演習A:グループワーク(「木の学校」基本計画立案)
ファシリテーター:安田 哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事)
午後からは、1日目と同様、森林林業・木材製造流通・建築・施工・
県職員で構成されたグループに分かれ、ワークショップです。
グループ全員が県内のとある町に住む森林林業・木材製造流通・木造
建築の専門家であり、各々が町内の小学校を改築するための設計要件
を取りまとめる委員会のメンバーに選出されたと仮定して、
『グループごとに町の誇りとなる魅力的な「木の学校」を整備するための
基本計画の内容を検討』しました。
まずは、学校を木造木質化する場合に考えられるメリット・デメリットを
付箋を使って整理。
グループ内で共有を図り、どのような機能を持った教室がいるのか、
木材を調達する際に配慮すべき点などをまとめていきます。
まとまったものはどんどん模造紙で見える化を図ります。
参加者はそれぞれ専門的な立場から意見を述べ、議論しながら進めて
いきます。
最後は、発表用に模造紙にまとめていきます。
演習B:グループワーク発表
ファシリテーター:安田 哲也(NPO法人サウンドウッズ代表理事)
最後は、グループごとに、
施設整備における重点テーマとその課題、対策について事業工程とともに
発表です。
それぞれのグループについて、
講師の片山先生、藤田先生、能口先生による質疑・講評がされました。
いずれのグループも短い時間の中で、寒さ対策や児童減少への配慮等、
様々な検討項目に配慮しつつまとめておられました。
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3日目
講義D:木を使った公共建築の計画に関わる建築士の役割
講 師:片山 和俊氏(東京藝術大学名誉教授・建築家)
3日目は、11月26日より始まる「木造木質化設計監理講座」を
受講する広島県内で業務を行う建築士事務所に所属する一級建築士
の方のみの講義です。
午前中は、片山先生がこれまで出がけてこられたプロジェクトを
題材として、地域の木材を活用した木造建築のあり方、「まちを
元気にする建築づくり」のノウハウを学びました。
その後、次回からスタートする木造木質化設計監理講座のオリエ
ンテーションや演習課題についての解説が行われました。
皆様、ご参加ありがとうございました。
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