みなさんこんにちは。事務局のせきゆりかです。
第8回木材コーディネーター養成講座、マーケティング実習の様子をお伝えします!
今回もマーケティング実習の内容は、森の達人チャレンジコース第3弾「伐って燃やして森を育てる~里山の循環資源を考えるワークショップ~」を兼ねています。
講師は神鍋白炭工房代表:田沼光詞先生です。


毎度おなじみ、我らが能口先生です。

今日はいつもと違う林業ルックでのご指導。
頭のヘルメットは、プロテクター付。チェンソーで伐採中、飛んでくる木屑を避けるのに効果的です。
本日最年少の参加者、マユミ君です。
彼は山が好きらしく、端から見ても分かるほど、「早く伐りたい!遊びたい!」という感じで、うずうずしてました。みてください、この鋸捌き!!

ちょっと太い木に苦戦したものの、周りの「がんばれ!もうちょっと」の声に励まされ、見事切り落とせました!
こちらは集材風景。

1本を出すのは担いだり、引っ張れば一人でOKですが...
この分量はどうでしょう?

今から、これを一気に運び出します!
使うのはこちらのロープウィンチ、

そしてプラスチック製のこちらのキャップです。

このキャップ、移動中に障害物を避けるための物ですが、
我々は人気アニメキャラクター、「カレーパンマン」と呼ぶことにしました!

ね、断面が「カレーパン○ン」に似てると思いませんか。
装着して、エンジンをかければこの通り!


皆さんから「おー」との大きな歓声が上がりました。
さて、製材所に戻って次は薪割り体験です。
こちらの斧を使います。

初めての薪割りに多くの方が大苦戦されていました。

こちらはラクチン♪に薪が作れちゃう機械です。
上から圧力をかけて、豪快に割っていきます。

こうしてできた薪でご飯づくり♪
炎を見ると落ち着きますよね~

みんなでわいわい作って、できました!お釜deご飯♪おいしそーです。

具沢山、猪肉入りのお汁つき♪

皆さん、大変ご満悦の模様です。

ダッチオーブンで作った石焼き芋もおいしそー♪割るとふわっと蒸気が上がり、甘~い香りが漂いました。

こちらは炭で七輪。かぼちゃや椎茸を焼いていきます。


お腹が落ち着いたら、場所を移動し、お話の部に移ります。
田沼先生の講演会「里山は宝の宝庫」の様子です。

お腹が落ち着いたら、場所を移動し、お話の部に移ります。
田沼先生の講演会「里山は宝の宝庫」の様子です。


炭って電気を通すんですって!先生は自在に色々な炭を焼けるんですよvv
続いて田沼先生と能口先生の対談。

「かつて里山は、薪・炭など、燃料生産の場所でした。
燃料革命で、かまどはガスコンロに、火鉢はヒーターに置き換わり、風呂焚きはボタン一つでできるようになりました。その結果、薪・炭の使い道が限られるようになり、里山の資源循環のサイクルが途切れてしまいました。
現在、里山の多くは管理放棄されています。
今後はもっと利用して、もっと人の手を入れて、昔からの里山のサイクルから新しい次のサイクルを作っていこう」と提言されていました。
参加者の皆さんからは「勉強になったわ!」と興奮した声が聞かれました。
講演会の後は、第1期木材コーディネーター養成講座を受講され、去年受け切れなかった講座分を今年受けて見事修了された、一人が修了証書が授与されました。

またまた余談ですが、今回も、木材展示場の木材をお買い上げいただきました。
素敵な木目の板ですね。お買い上げ、ありがとうございます♪

木材展示場では、こうした板を格安で販売中です♪
掘り出し物たくさん!是非立ち寄ってみてくださいね。
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では、続いて、ワークショップの様子をお伝えします。
昼の焚き火体験・講演会を経て、かみ青年の家に移動してきました!
おいしい夕ご飯の後は、2時間に渡る、講演会と意見交換です。
講師は林材ライター:赤堀楠雄先生です。

データや具体例を交えながら、熱く語っていただきました。
題目は「木を見て森を活かす~これからの林業と木の利用を考える~」です。

林業=木材生産、スギ・ヒノキの間伐-と捉えられがちですが、赤堀先生は葉わさび栽培や椎茸栽培といった森林管理でない、「森の恵みを活かすのも林業である」と主張されていました。
山元にお金の入らない状況を示した後、現在の政策は林地の集約化・路網整備・機械導入をすることで、木材自給率50%を目指すものだが、本当に目指すべきは「山元にお金を戻す」ことだとメッセージをいただきました。
「山と関わることは地域に暮らすこと」であり、そこに暮らす人々の生活を守ること、山に携わる人達が適切な収入を得られるようにすることが大事と強調されていました。
2週間滞在されたというドイツ・オーストリアの話には、さらに熱が入り、ドイツと日本の制度を比較しながら「フォレスターとはどうあるべきか」を議論。
受講者の日吉森林組合の森林プランナーの方と「そうですよね!」と意気投合する場面も見られました。
続いて、木材コーディネーター:能口秀一先生との対談です。


各国では、木材の体積の算出方法が異なる、というお話や、森林組合での余尺の取り方の違い、宮大工の技術が消失する危険、フォレスター・コーディネーターのあるべき姿などなどの議論になりました。
また、木材コーディネーターとして活躍するには、という話では、「木材コーディネーターに必要なのは人脈。全部自分でできなくてもネットワークでカバーし、助けを借りながら、山元にお金の入るしくみを作っていこう」と熱いメッセージ。
受講者のみなさんは、森林組合、森林ボランティア、製材業者、建築関係者と川上から川下まで、いずれかの専門知識を持った方々です。ここにいる皆さんが、ネットワークでつながり、助け合っていったら、すごいことができそうです。

その後の質問コーナーも白熱し、気づけば遅い時間...
部屋を改め、鉛筆を酒瓶に持ち替え、続きは宴会にて!!

こうして、夜は更けていくのでした。
次の日に続きます!!
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では、第8回木材コーディネーター養成講座:マーケティング講座2日目の様子をお伝えします!
雲海が見える、気持ちのよい朝です。

かみ青年の家にて、養成講座修了を目指し、前回の講座から1ヶ月かけて練られたビジネスプランの発表会です。
各受講者のみなさまによる、プレゼンが行われました!
お題は
「木材コーディネーターの素養を持った専門家としてこれから取り組む仕事」です。

全部で13の提案が勢ぞろいしました。

審査員の先生方

左から、
木材ライター:赤堀楠雄先生、
木材コーディネーター:能口秀一先生、
准木材コーディネーター:島崎淳二先生(第1期木材コーディネーター養成講座修了)
真剣なまなざしです。するどく、時に厳しい意見が飛び交います。








どの方も、すばらしいご提案でしたが、書面の都合上、お一人だけご紹介させていただきます。

建築家の枡田さんの発表です。
j.Pod工法という、家を建てる際の新しい工法のご紹介いただきました。
規格材を使っているため、地域産材との相性もよく、普及すれば地域産材をたくさん搬出でき、それだけ山元にお金が返っていく可能性も。
安全で、割安で、早く建てられるのが売りです。
フレームを複数使った四角いPodを複数組み合わせて家にします。
すでに木造公共住宅(2007年竣工:兵庫県営夢前団地)でこの工法を使用した実績もあります。
このご提案を受けて、フロアから同業者・川上側から期待を込めた質問が多数寄せられました。
木材コーディネーター養成講座受講生は、専用のメーリングリストに登録しているのですが、このプレゼンを受けて、メール上で活発な質問のやり取りもあり、皆様の熱心さに舌を巻いております。
今後の展開が楽しみですね♪
それでは、この辺で。
次回木材コーディネーター養成講座は2月18日(土)、於:レンタルハウス「トーチカ」です。
今回の指摘を受けて修正したver事前提出をお忘れなく♪
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【講座の概要】
2012年1月21日(土) ・22日(日)
於:かみ青年の家
サウンドウッズ事務所(製材所)、サウンドウッズ事務所裏個人有林
■講師:
マーケティング実習:田沼光詞 (神鍋白炭工房代表)、能口秀一 (木材コーディネーター)
ワークショップ :赤堀楠雄 (木材ライター)、能口秀一 (講師;木材コーディネーター)
実習 :赤堀楠雄 (木材ライター)、能口秀一 (木材コーディネーター)、島崎淳二
■事務局:安田(司会進行)、関(記録)
■内容:
1日目
体験の部 (10:00~)
1、伐採見学・集材体験
2、薪割り体験
3、焚き火体験・調理実習
移動・昼食・休憩
お話の部 (14:30~)
1、講演 「里山は宝の宝庫」 田沼 光詞 (神鍋白炭工房代表)
2、対談「里山の循環資源を考える」木材利用で地域を考える 田沼光詞VS能口秀一
夜の部 (19:00~)
1、講演 木を見て森を活かす~これからの林業と木の利用を考える~」
赤堀楠雄 (木材ライター)
2、対談 赤堀楠雄VS能口秀一
2日目
養成講座修了課題 発表会(9:00~17:00)
■ 参加者:13名(昨年度受講生を含む )
※マーケティング実習は25名(一般参加者含む)
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神鍋白炭工房のホームページはこちら♪ http://hakutan.net/
赤堀先生の紹介ページはこちら♪http://watashinomori.jp/interview/message_akahori.html(私の森.jp)
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